外国人労働者の雇用方法は?派遣で受け入れるメリットと注意点を解説

外国人労働者を派遣で雇用することは、企業にとって即戦力を確保する方法のひとつです。派遣労働者は短期間で人材補充が可能で、煩雑な手続きの代行やミスマッチ防止など、多くのメリットがあります。

しかし、雇用には注意点や制限もあるため、制度をしっかり把握することが重要です。本記事では、派遣で外国人労働者を受け入れる際のポイントを解説します。

目次

外国人労働の雇用方法

出典:PIXTA

外国人労働者の主な雇用法は、以下の3つです。

  • 正社員
  • アルバイト
  • 派遣社員

近年では、深刻な人手不足を解消するため、国籍を問わず正社員採用する企業が増加しています。とくに、海外展開する企業にとっては、貴重な人材です。一方で、在留資格の取得や定期報告の必要性があるなど、煩雑な手続きに負担を感じる企業も少なくありません。

外国人労働者のアルバイト採用

主な雇用形態の中でもアルバイトとして雇う企業が増えています。就労ビザでは単純作業が認められていませんが、留学ビザを持つ外国人は「資格外活動の許可」を得ることで、単純労働が可能です。しかし、アルバイトには週28時間の制限があり、制限を超えないよう注意する必要があります。

派遣社員は、アルバイトのように労働時間に制限がありません。また、煩雑な手続きは派遣会社が代行してくれるため、採用に関わる負担を軽減できます。

派遣で外国人労働者を雇用するメリット

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派遣会社を通じて外国人労働者を雇用するメリットについて解説します。一般的な求人での採用よりもコスト削減につながるため、ぜひ参考にしてください。

煩雑は各種手続きを代行してもらえる

外国人労働者を雇う際、入国手続きやビザ申請、在留資格の管理など、通常は煩雑で時間がかかる手続きが必要です。派遣会社を利用すると、煩雑な手続きを代行してもらえるため、企業は書類作成にかかる時間を大幅に削減できます。

人材のミスマッチを防げる

派遣会社を利用することで、企業は事前に外国人労働者のスキルや経験を確認できます。派遣会社は外国人労働者の適性を確認したうえで、企業の求める条件に合った人材を紹介するシステムです。

文化や習慣についても事前に確認できるため、外国人労働者を受け入れる準備がスムーズになります。外国人労働者にとっても仕事がしやすい環境が整い、円滑な業務が可能です。

人材不足の解消

派遣会社を利用することで、企業は求人を出してからの応募待ち期間を省くことができ、必要な人材を速やかに確保できます。派遣会社が適切な人材をすぐに派遣できる体制を整えているため、入職までの手続きもスムーズです。

即戦力が求められる企業にとっては、派遣の利用は大きなメリットといえるでしょう。

就労サポート

派遣会社は外国人労働者に対して、生活面や労働環境のサポート業務を行っています。具体的には、住居の手配や日本での生活に関するアドバイス、労働条件についての相談などです。

また、勤務中に発生する疑問や不安にも対応しており、外国人労働者が働きやすい環境を提供。サポートを派遣会社に一任することで、採用後の管理負担も軽減できます。

派遣で外国人労働者を雇用するデメリット

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派遣で外国人労働者を雇用するにはデメリットもあり、しっかり把握することが重要です。デメリットを知ることで、派遣の利用可否を判断しやすくなります。

価値観の違い

日本語が堪能な外国人労働者でも、価値観のミスマッチが原因で職場で誤解や摩擦が生じることがあります。日本特有の暗黙のルールや職場文化は、他国の文化と異なるため、衝突が起こることもあるでしょう。

また、宗教的な理由で礼拝の時間や食事に制限がある場合もあります。派遣会社と相談し、個別の文化の違いに対応できるか判断することが大切です。

早期退職のリスク

外国人労働者は、派遣契約の終了後に帰国することや、より良い企業へ転職することが多く定着しにくい傾向があります。

また、職場環境に馴染めず、業務の遂行が難しくなることで早期退職につながる場合もあります。

コミュニケーションの難しさ

外国人労働者は日本語能力に差があり、日常会話だけできる人からビジネス用語を使いこなせる人までさまざまです。

日本語が得意でない派遣社員の場合、円滑なコミュニケーションが難しくなり、指示や重要な情報が伝わりにくくなることがあります。外国人労働者に合わせた個別のサポートや、適切な体制を構築することが大切です。

派遣で外国人労働者を雇用する際の注意点

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派遣で外国人労働者を雇用する場合、派遣会社が手続きを代行してくれるため、企業側が直接行うことは少なくなります。しかし、派遣会社に全て任せきりにせず、制度や法的要件を企業自身でしっかりと把握しておくことが重要です。

ここでは、派遣で外国人労働者を雇用する際の注意点を解説します。万が一のトラブルを防ぎ、適切な雇用を維持しましょう。

派遣雇用が禁止される業種

派遣による外国人労働者の受け入れが禁止されている業種があります。禁止業種は以下の5つです。

【派遣雇用が禁止される業種】

●港湾運送業務
●建設業務
●警備業務
●病院等における医療関係の業務
●弁護士・税理士・社会保険労務士など
※“厚生労働省|労働者派遣事業を行うことができない業務は…”参照

これらの業種は、日本人であっても派遣雇用が禁止されています。

受け入れに関する届出と手続き

外国人労働者を受け入れる際には、以下のような届け出や手続きが必要です。

●在留資格
●外国人雇用状況の届出
●派遣終了後の退職証明書発行

派遣会社に登録している外国人労働者は、派遣会社と雇用契約を結んでいるため、派遣先企業ではこれらの手続きを行う必要はありません。ただし、受け入れに際して必要な手続きのひとつとして、確認しておくことが重要です。

派遣が可能な在留資格の確認

派遣雇用を検討する際は、在留資格についても確認しましょう。技能実習生や多くの特定技能者は派遣できませんので、注意してください。

派遣可能な外国人は。以下のような在留資格を有する者に限られます。

  • 身分系の在留資格(永住者・定住者・日本人の配偶者など)
  • 留学生
  • 特定技能(農業または漁業のみ)
  • 技術・人文知識・国際業務

外国人労働者を派遣雇用する際は、これらの条件をしっかり理解し、手続きを進めることが求められます。

職場内での理解

外国人派遣労働者を受け入れる際、職場内での理解を深めることが重要です。食事や礼拝など、文化的な配慮が必要な場合は、全社員に事前に周知しておきましょう。

また、教育やコミュニケーションの負担を現場に全て任せるのではなく、企業全体でサポートする体制を整えることが大切です。問題が発生した際に相談できる窓口をあらかじめ設定しておくことで、スムーズに対応できるようになります。

外国人労働者の派遣を検討するなら「トクマド」がおすすめ

外国人労働者を派遣雇用できるのは、永住者や定住者など在留資格に制限のない人、特定技能1号の農業と漁業分野の人に限られます。それ以外の業種や在留資格では直接雇用が必要です。

派遣が難しい業種では、「トクマド」を利用することで、外国人材の採用をスムーズに進められます。トクマドは、特定技能者が多数在籍する人材紹介サービスで、面接し放題で採用まで費用は一切かかりません。

完全成功報酬型のため、企業と特定技能者のマッチングからビザ手続きのサポート、就労後のフォローまで一貫して対応しており、必要な人材を確保しやすくなります。

派遣が難しい業種では、トクマドを活用することで、外国人材の直接雇用が円滑に進められます。

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外国人の派遣労働者に関するよくある質問

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外国人の派遣労働者に関するよくある質問をまとめました。派遣雇用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

特定技能外国人は派遣できますか?

特定技能外国人の派遣は原則禁止ですが、例外として「農業」と「漁業」の2分野のみ派遣が認められています。その他の特定技能1号分野および特定技能2号では、派遣は認められておらず、直接雇用が必要です。

外国人労働者を派遣する会社の仕組みは?

派遣会社は外国人労働者と雇用契約を結び、企業のニーズに合った業種へ派遣する仕組みです。派遣会社が給与の支払いや社会保険の手続き、在留資格の管理を行うため、派遣先企業は手続きの負担を軽減できます。

外国人労働者の雇用方法を検討しよう

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外国人労働者の受け入れには、派遣と直接雇用の2つの方法があります。派遣を活用すれば、手続きの負担を軽減できますが、対応できる業種が限られます。派遣が難しい場合は、紹介会社を利用した直接雇用も検討してみましょう。支援サービスを提供する会社を活用すれば、面倒な手続きも任せることができます。

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