ホテル業界には外国人の力が必要?採用のメリットやポイントを紹介

日本でのグローバル化が進んでいる中、ホテル業界では外国人従業員の協力が必要になってきました。本記事では、ホテル業界で外国人を採用するメリットについて解説。採用のポイントについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

ホテル業界で外国人従業員が求められる背景

ホテル業界で外国人従業員が求められる背景は、大まかに「人手不足の解消」「外国人観光客の増加」「外国人労働者の増加」の3つがあります。これら3つの要因について、以下で詳しく解説をしてきます。

人手不足の解消

ホテル業界では、深刻な人手不足が課題となっています。帝国データバンクが2023年に実施した人手不足に対する企業の動向調査によると、ホテル・旅館業界の人手不足の割合は正社員で75.5%、非正社員で78.0%と、深刻な人手不足に陥っていることが明らかになりました。(※)

数年前のデータと比較すると人手不足の割合が急激に増えており、従業員の数が足りていないホテル施設は一刻も早く対策を練る必要があるでしょう。

2021年4月 2022年4月 2023年4月
正社員 23.5% 52.4% 75.5%
非正社員 27.3% 56.1% 78.0%

※:“帝国データバンク 公式HP”参照

外国人観光客の増加

ホテル業界で外国人従業員が求められる背景は、外国人観光客の増加もあります。

日本政府観光局の統計によると、2019年では訪日外国人の人数は31,882,049人に達し、1964年以降の統計史上最高を記録しました。その後、コロナ禍の影響で減少しましたが、2023年には25,066,350人まで回復し、コロナ前の水準に近づいています。(※)

このようなデータから、今後も外国人観光客が増加する可能性が高いと考えられます。

※:“日本政府観光局 公式HP”参照

外国人労働者の増加

外国人労働者は年々増加しています。厚生労働省の調査によると、2014年の時点では外国人労働者は約79万人でしたが、2022年には約180万人に増加しました。(※)

産業別の外国人労働者数を見ると、「宿泊業、飲食サービス業」の割合は少ないですが、外国人労働者が増加する中で、ホテル業界における人手不足解消のために外国人従業員の雇用を積極的に検討することが望ましいでしょう。

※“厚生労働省 公式HP”参照

ホテルで外国人従業員を雇うメリット

ホテル業界の人手不足やインバウンドに伴う外国人観光客の増加、外国人労働者の増加など、さまざまな要因から外国人従業員は必要といえます。

ではホテルで外国人従業員を雇った場合、どのようなメリットが得られるのか見ていきましょう。

人手不足の解消につながりやすい

ホテルで外国人従業員を雇うメリットは、人手不足の解消につながりやすいところです。先ほど紹介した厚生労働省の調査データからも外国人労働者は年々増えつつあるため、積極的に採用することによって人手不足の解消につながりやすくなります。

人手不足が解消されれば1人あたりの業務負担量が軽減されやすくなるので、長時間労働の削減や業務の効率化などが図りやすくなるでしょう。

外国人顧客に対応しやすい

ホテルによっては、外国人が多く訪れるところがあるでしょう。日本人の従業員でも優れた言語能力であれば接客対応はできますが、外国人労働者を雇うことによって言語の壁を解消することが可能です。

多言語を習得している外国人や各国の外国人を雇うことで、英語のみならず多言語でのスムーズなコミュニケーションが取りやすくなるでしょう。

売上アップが図りやすくなる

ホテルで外国人従業員を雇うメリットは、売上アップが図りやすくなることです。外国人労働者を雇いインバウンド対策を徹底することによって、外国人の顧客を呼び込こむことができます。

顧客ターゲットを日本人だけでなく外国人にも広げることにより、売上アップに期待が持てるでしょう。

従業員のモチベーションが上がりやすくなる

日本に訪れる外国人労働者は、わざわざ母国を出て働きに来ているため、仕事に対する態度は真剣そのものです。業務に対する意欲の高さは周囲のスタッフにもプラスの影響を与え、自然と従業員全体のモチベーションが上がりやすくなります。

仕事に対するモチベーションが上がれば、質の高いサービスを提供しやすくなりホテルの評判も上がりやすくなるでしょう。

ホテル業界で外国人従業員を雇う際の課題点

ホテル業界で外国人を雇うと人手不足の解消や売上アップ、多言語対応などさまざまなメリットがありますが、いくつか課題点も存在します。とくにホテルで初めて外国人従業員を雇う方は、雇用の仕方次第で苦労するかもしれません。

コミュニケーションが取りにくい

ホテルで外国人従業員を雇う際に懸念となるのが、コミュニケーションの取りにくさです。

在留資格を取得した外国人のほとんどは基礎的な日本語スキルは身につけてはいるものの、人によってはスムーズなコミュニケーションを取るのが難しいことは少なくありません。ホテルの場合は顧客とコミュニケーションを取る場面が多いので、日本語能力が乏しいと思わぬトラブルを起こす可能性があります。

しかし、日本語能力が乏しくても、全く業務ができないということではありません。円滑に日本語が話せる場合はフロント業務に充てたり、コミュニケーションが乏しい場合は人との関わりが少ないベッドメイクに充てたりと、日本語能力に合わせて業務を振り分けることで即戦力として活躍してくれる可能性があります。

在留資格によって携われる業務が限られている

ホテルで外国人従業員を雇う際に注意しなければならないのが、在留資格によって業務が限られていることです。在留資格の種類によって携われる業務が決まっており、在留内容によっては就労できない場合もあります。

もし、在留資格に該当しない仕事を与えたり、資格を持っていなかったり、在留期限が切れていたりすると不法就労として罰則を受ける可能性があるので注意が必要です。そのため外国人を雇う際は、必ず在留カードの確認をしましょう。

慣習や文化の違いによるトラブルが起こりやすい

ホテルで外国人従業員を雇う際に注意しなければならないのが、慣習や文化の違いによるトラブルです。日本人が当たり前のようにしている慣習や文化であっても、外国人からしてみれば理解できない部分もあります。文化や慣習の違いを理解せずに外国人と接してしまうと、思わぬトラブルに発展するかもしれません。

さらに、慣習や文化の違いで注意しなければならないのが、ホテルマナーです。外国人の中には過去に母国でホテル業務に携わっている方もいるため、人によっては日本のホテルマナーに対して困惑してしまう可能性もあります。

このようなトラブルを避けるためには、お互いの慣習や文化の違いを理解した上でコミュニケーションを取ることが重要です。

ホテルで外国人従業員を雇う際のポイント

初めて外国人従業員を雇うホテルだと、どのように雇用するべきなのか分からない方もいることでしょう。ここからは、ホテル業で外国人従業員を雇う際のポイントを紹介します。

在留資格と対応可能な就労職種をチェックする

ホテルで外国人従業員を雇う際は、在留資格と対応可能な就労職種をチェックしましょう。在留資格によって就労可能な業務が異なっているため、それぞれ事前に確認し適切な仕事に就かせることが必要です。

例えば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ外国人は、通訳や翻訳、マーケティングなどの実務スキルや知識などを持っており、企画やフロント業務などで雇用できます。

その他にも、ビルクリーニングの特定技能の場合は客室掃除、宿泊の特定技能の場合はホテル業務の幅広い領域で活躍することが可能です。

在留資格ごとに対応できる就労職種を下記にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

技術・人文知識・国際業務・フロント業務、マーケティング、企画など
特定技能「外食」・ホールやキッチン業務など
特定技能「ビルクリーニング」・ホテル館内の掃除やベッドメイク業務など
特定技能「宿泊」・フロント業務や接客、レストランサービスなど(業務領域が幅広い)

教育に力を入れる

外国人の中には、初めて日本のホテル業務に携わる方もいます。日本のホテルの仕事に慣れてもらうためには、教育に力を入れることが重要です。研修やマニュアルなどで業務内容を指導することも可能ですが、現場に出て業務内容に困惑してくる部分が出てくるでしょう。

1日でも早く仕事に慣れてもらうためにも、教育担当のスタッフを付けて現場での業務を通してしっかり指導しましょう。

働きやすい環境を整える

外国人従業員に長く働いてもらうためにも、働きやすい環境を整えましょう。教育スタッフがサポートすることも重要ですが、外国人向けのマニュアルを作成したり、困った時にすぐにサポートが入るような体制を整えたりすることで、外国人は働きやすくなります。

もし、外国人従業員が何に対して困っているのか分からない場合は、定期的に面談して直接聞いてみてください。

ホテルで外国人従業員を採用するなら『キャリマ!』

もし、ホテルでの外国人雇用に苦戦している場合には、『キャリマ!』がおすすめです。

『キャリマ!』は登録から就労後のサポートまでフルで対応してくれる外国人専用の人材紹介サービスで、外国人雇用に詳しいスタッフが採用支援をしてくれます。求職者の募集はもちろんのこと、オファー型で人材をスカウトできるのでスムーズな人材確保が可能です。

さらに人材の確保のみならず、言語の対応や手続き、就労後の生活相談も受けられます。外国人採用オンライン無料相談会を随時開催しているので、一度相談を受けてみるのもよいでしょう。ホテルでスムーズな外国人の人材確保を図りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

キャリマ!の詳細を見てみる

【Q&A】ホテルで外国人従業員を採用する際の疑問点

ホテル関連の外国人従業員の雇用に関する疑問点を集めてみました。気になる質問項目があれば、ぜひ参考にしてみてください。

Q1. 外国人を採用する際、在留資格はどのようなものでも大丈夫ですか?

在留資格には種類があるため、すべての在留資格の外国人を雇うことはできません。ビザの種類には就労不可のものもあるため、誤って採用してしまうと不法就労として罰則を受ける可能性があります。

Q2. 外国人の採用の仕方を知りたいです。

外国人の採用の仕方は、求人情報で募集をかけたり、自社サイトで募集をかけたりとさまざまな方法で採用することが可能です。もしスムーズに採用が進まない場合は、専門の人材会社に紹介してもらうとよいでしょう。

Q3. 初めての外国人採用に不安があります。

初めての外国人採用に不安がある場合は、海外人財採用・特定技能に強みを持っている会社からサポートを受けるのがおすすめです。会社によっては就労後の指導や支援なども行っているところもあり、万が一のトラブルも速やかに対応してくれます。

『キャリマ!』でも就労後の支援を行っているので、ぜひ活用してみてください。

ホテルで積極的に外国人を雇ってみよう

本記事では、ホテル業界で外国人を雇用するメリットについて解説しました。インバウンドにより外国人旅行客が増えている状況の中、サービスの質の向上と人手不足の解消には外国人従業員が必要です。外国人を雇い、さらなるホテルの進化を目指しましょう。

よかったらシェアしてくださいね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次